リュウキュウアサギマダラは、奄美大島よりも南の地域に生息するチョウで、鮮やかな青色と褐色のまだら模様が特徴。暖かい季節には単独やつがいで行動するが、気温が15度を下回る寒い時期を迎えると、数十匹で1か所に集まって羽を休める習性がある。奄美市笠利町では、風が当たりにくい林の中でリュウキュウアサギマダラが細い枝の先に身を寄せ合うように羽を休め、春を待ちながら寒さをしのいでいる姿が見られた。暖かい木漏れ日が差し始めると、チョウたちは羽を広げたり、ひらひらと辺りを飛んだりして、美しい羽の模様が奄美の冬の林を彩っていた。長年、観察を続けている地元の人などによると、集団で冬を越すチョウの数は暖冬などの影響で年々、少なくなっているというがリュウキュウアサギマダラの奄美大島での集団越冬は、ことし3月上旬まで見られるという。