東京スカイツリー建設。その先陣を切ったのは鉄骨造だった。求められる強度、加工精度、全てが常識はずれだった。直径2.3mの円形鋼管に求められた制度は誤差わずか6ミリ以内だった。鉄板は全国5社の製管会社に持ち込まれた。佐々木製鑵工業で早速厚さ10cmの鉄板との格闘が始まった。大阪特殊鋼管製造所の村野一秀はこの仕事はやりたくなかったという。しかし営業部の松本敏夫に拝み倒され、仕方なく仕事を受けたという。墨田区の工事現場には全国で仕上げられた鉄骨が続々と運び込まれた。その組み立てを担うトビ。全国から高所作業に定評のある一流が集められた。足は3本、それぞれ別の会社が担当することになっている。東側は村松組・西中建設。北側は鈴木組。西側は宮地建設。宮地建設の職長は31歳の半田智也だった。半田たちを圧倒したのは他のチームの仕事ぶりだった。特に西中のスピードは桁違いだったという。半田が、目を奪われたのは西中・森川哲治の仕事ぶりだった。3つのチームが同時に作業を進める中で、最もスピードが遅かったのが半田たちで足を引っ張っていった。そのせいで、他のチームが次の作業に入れないこともあった。職人も半田のもとから去り、半田は仕事を続ける自信を失ってしまった。
住所: 福岡県北九州市戸畑区大字中原46-59
URL: http://r-sj.com/
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