イスラエル軍は、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する軍事作戦だとして、レバノンへの空爆を行うとともに、南部では地上侵攻を続けている。10日には中部への空爆で子ども7人を含む23人が死亡するなど、犠牲者は増え続けていて、去年10月以降の死者は3000人を超えている。こうした中、イスラエルメディアは10日、イスラエルがヒズボラとの一時的な停戦について検討していると報じた。それによると、米国のバイデン政権がレバノンでのこれ以上の戦闘の激化を防ぐため、圧力を強めていることが背景にあるという。米国のオースティン国防長官も8日、イスラエルのカッツ国防相との電話会談で、ヒズボラとの戦闘について外交的解決を強調している。イスラエル軍の攻撃で、レバノンでは120万人以上が避難を余儀なくされているほか、平和維持活動に当たる国連のレバノン暫定軍に対する攻撃も相次ぐなど国際社会の懸念も強まっていて、戦闘が収まるのか注目されている。