パリ五輪ボクシング女子66kg級。渦中の人物はアルジェリア代表・Iハリフ。騒動の始まりはイタリア人選手との2回戦。ハリフからの強烈なパンチを受けた選手はわずか46秒で棄権を申し出た。握手をせずにリングを後にした。噂となったのはハリフは男性と同じ「XY型」の染色体を持っている。男性ホルモンの「テストステロン」の値が高い。きっかけは去年3月、世界選手権の性別適合検査に不合格だったこと。その後の調べで、ハリフが決勝に進んでからのことだった。IBA(国際ボクシング協会)は「テストステロンの検査は行っていない」として、男性ホルモンの検査をしていなかったことを明らかにした。その杜撰さに怒りを露わにしたのはIOC・バッハ会長だった。