ドジャースは残すところあと15試合。50-50到達へ、日々期待が高まっていく大谷に、かつて川上さんも所属していたブレーブスが立ちはだかる。身長198センチ・体重82キロでスティックマンの愛称で親しまれる「クリス・セール」だ。2010年メジャーデビュー。35歳のベテランは今シーズン16勝をマークして防御率は2.38。現在、メジャー投手2冠を手にする。最大の特徴は「奪三振能力」だ。2013年から7年連続でシーズン200奪三振を達成。これはメジ ャー史上5人目の大記録だ。さらに2017年には、現役では5人しか成し得ていない300奪三振を達成。極めつけは2019年に2000奪三振をメジャー史上最速で到達した。ただ、そのシーズン終盤に左肘を痛め、翌年に手術を受けると、その後、メジャー最高クラスのピッチングは影をひそめる。しかし、今シーズンにブレーブスに移籍するということだ。これまで最速161キロのストレートを軸に組み立てていたセールだが、今シーズンはスライダーの割合が増加。すると奪三振数は、4シーズンぶりに200を超えて現在リーグ2位だ。ケガを乗り越え、35歳にして再びその実力を開花させた。