イギリスのイングランドとウェールズで、余命6カ月未満と診断された成人が医師2人と法律や精神医学の専門家からなる委員会の承認を条件に、医師が処方した薬物を服用するなどして命を絶つことを認める法案が、20日に議会下院で行われた採決の結果賛成多数で可決。法案は上院が可決すれば法制化されるが、イギリス政府は「施行までに4年程度かかる」見通しを示した。一方で、障害者など社会的弱者が周りに負担をかけないよう死を選ぶ状況に追い込まれかねないなどと懸念する声も上がっている。欧米では、終末期患者には「尊厳を保ったまま最期を迎える権利がある」として安楽死を法制化する動きが広がっていて、フランスでも先月同じような法案が議会下院で可決。