日本製鉄によるUSスチールの買収について判断はバイデン大統領に委ねられる。バイデン大統領は、買収計画を阻止する公算が依然として強いと見られている。国防総省や国務省などは、今回の審査の中で、安全保障上のリスクはないとの判断を示したと伝えられている。バイデン氏はこの4年間、中国などを念頭に、同盟国である日本に安全保障面での協力を求め、日本もそれに応じてきただけに、計画阻止となれば、両国が積み上げてきた連携に影を落としかねないという懸念の声が、日米双方から聞かれる。ワシントン・ポストは、計画阻止となれば、日本製鉄やUSスチールが、即座に法的措置に踏み切るという可能性も伝えており、バイデン大統領の判断が注目される。