万能ねぎの収穫は6月末から始まる。生産者の丸林新二さんのハウスを訪れた。この日、新二さんの父・宗利さんも手伝いに来ていた。朝が1番鮮度がいい状態で、葉がかたい、葉先がきれい、真緑の万能ねぎが良い。栽培で1番気を使うのが水の管理。水やりのタイミングは土のひび割れ。霧状にまくことでムラなく水分を与えられる。7月10日、九州に線状降水帯が発生し、朝倉市に数十年に一度の大雨が降った。農地には大量の雨水が入り、万能ねぎを栽培するハウスの8割以上が被害を受けた。水に浸かると品質が落ち、収穫間近のねぎの多くが出荷できなくなった。万能ねぎの被害額はしない全体で約1億5000万円に上った。丸林さんのハウスは、嵩上げしたか所は被害を最小限に済ますことができた。被害を免れた万能ねぎは無事出荷されたが、品薄状態が続く。一度浸水すると土に雑菌が入り込む可能性があるため、丸林さんは畑の土を一から作り直し、そこにタネをまいた。10月には収穫にこぎつけたいとのこと。