非公認となる見通しのいわゆる裏金議員を巡って新たな動きがあった。石破総理と盛山幹事長らが今夜8時半過ぎから会談し、選挙で公認するのか非公認するのかどう線引きするのかなど1時間以上にわたって協議をした。現状、非公認となる見通しの議員らは下村氏、西村氏、高木氏、萩生田氏、平沢氏、三ツ林氏の6人で、ここからどれだけ増えるのか注目されていたが、自民党幹部は2桁はいくと述べ、少なくとも10人以上。6人に加えて4人以上が非公認になるという見通しを示した。最終的には明日の選対会議で決定するとしている。石破総理はきょうの代表質問でも地元の理解を得られているのかなどを踏まえて公認・非公認を判断すると述べた。ただ、これも裏を返せば残りの裏金議員を勝てる候補なのか、それとも負けそうな候補なのかを見極めて負けそうならば非公認にすることでとにかく選挙に勝ちたいんだというふうにも見える。自民党が極秘に衆議院選挙の情勢を調べたところ、ある幹部は「予想以上に悪い」と分析しており、「何か新たな手を打ち出さないとこの流れは止まらない」と話していた。そうした中、新たな手の1つとして自民党内からは政治とカネについて襟を正すため非公認とした裏金議員の一部にあえて党内から対立候補を擁立する、つまり刺客候補を立てるという案まで浮上している。もともと刺客候補という言葉が注目されたのは2005年に小泉純一郎元総理が行った郵政解散に伴う衆議院選挙。この時は総理が掲げる郵政民営化に反対した自民党議員を選挙で非公認とし、更にその選挙区に自民党が別の公認候補などを送り込んだことで刺客候補と呼ばれた。この時、環境大臣だった小池百合子が刺客第1号として小泉劇場を演出して自民党は圧勝を収めた。