三井住友信託銀行・山下慎司さんの解説。山下さんのドル円予想レンジは156.50円~157.30円。山下さんは「米国PMIが市場予想を大きく上回ったことで米国金利が上昇、為替はドル高が進み、ドル円は一時5月初旬以来の157円台まで上昇。日本で全国CPIが発表されるが影響は限定的で狭いレンジでの推移になると考えている」などと述べた。注目ポイントは『金利差以外の円安要因』。山下さんは「日米10年債金利差とドル円の推移。金利差の縮小に逆らいドル円は上昇基調。日銀は3月の金融政策決定会合でマイナス金利を脱却し、次の利上げも意識される環境下で諸外国との金利差は縮小しているが円安傾向は変わっていない。突出して大きい資産規模が、日銀の正常化への取り組みが遅いとの市場の受け止めに繋がり、円安が止まらないひとつの要因。日銀の資産縮小への取り組みの遅れ、デジタル赤字の拡大といった金利差以外の要因が意識され、金利差縮小の局面でも以前のように円高が進まない可能性がある」などと述べた。