石油化学製品「ナフサ」とは石油から作られていて見た目や性質はガソリンに近い。ナフサからポリエチレンやポリプロピレンといったプラスチック、合成ゴムなど様々な中間製品が作られる。その中間製品から肉や魚などの食品トレー、フィルムやラップなどの包装材、ナイロンやポリエステルの糸など幅広く作られている。いまこのナフサが足りなくなるという供給不安が出ている。問題は石油に加えてナフサ自体も輸入に頼っている。ナフサの調達先のグラフを見ると4割が国内で作られ、4割以上が中東からの輸入、それ以外からの輸入が2割にとどかないくらいだが、国内生産も元をたどると原料の原油はほとんどが中東からの輸入で、中東依存が非常に大きいことが分かる。今後、ホルムズ海峡の事実上封鎖が長期化すればナフサ不足を起点とし、身の回りの様々な製品の不足や値上がりにつながりかねない。実際に足元のナフサの価格上昇を理由にナイロンやポリエステルの糸について大手メーカーが昨日から値上げを発表している。今後こうした動きが広まってくることも想定される。ナフサの大元となる原油の備蓄はあるが、ナフサとしての国家備蓄はない。民間の在庫や新たに調達したナフサで国内在庫が約2ヶ月分あるのと、中間製品の在庫も約2ヶ月程度ある状況。いままさに政府やメーカーで調達先の多角化に動いているところ。各メーカーなどが世界中からなんとかナフサを集めようと動いていて、政府のまとめでは今月は中東以外の調達量がこれまでの2倍程度に増える見通しとなっている。ただ国内需要の3割ほどで、全てをまかなえるまでには至っていない状況。今回の事態は資源を海外に依存する日本経済の難しさを突きつけている、などと伝えた。
