日本初のエスカレーターは1914年「三越呉服店(現在:三越百貨店)」に導入された。当時は、草履や下駄を脱ぎ、土足では利用しなかった。2019年までの15年間で、エスカレーターでの事故件数が倍増している。先週、消費者庁が注意喚起を行った。エスカレーターでは片側は止まり、片方が歩く習慣が定着したため接触や転倒トラブルが増加した。埼玉県は2021年にエスカレーターで立ち止まりを義務付ける条例を制定した。商業施設などでは一定の改善がみられたが、埼玉県担当者によると「駅だけは立ち止まって利用する人の割合が低い」という。埼玉・川口駅を取材、歩いて降りる人も多く見られた。駅での改善が進まない理由は、電車の出発時刻に合わせて急ぐ人が多いため。埼玉県に続き条例が制定された愛知・名古屋市ではエスカレーターの右側に立ち歩く人を通せんぼする「なごやか立ち止まり隊」が登場。利用者の意識を変える狙いがある。「なごやか立ち止まり隊」(隊長1人、隊員2人)は市内19駅で実施、1日6時間稼働。安全面だけでなく輸送効率にもメリットがあるという。名古屋市消費生活課担当者は「毎月4,5日程度。去年は合計50日やっている」「だいぶ止まる人が増えてきたと思う」と話す。