ホンダと日産が進めていた経営統合の協議の打ち切りが、きょう正式に決まる。統合後には世界第3位の自動車グループとして「営業利益3兆円を超える」とホンダと日産が描いた未来は、わずか1か月半で正式につぶれることになる。ホンダ・日産ともに取締役会を開き、経営統合協議の打ち切りを正式に決める。関係者は「きょうの決算会見では、残念という言い方をする」と吹っ切れた表情で報道陣の取材に応じた。ホンダと日産は去年12月に経営統合に向けた協議を始めたが、先月中旬にホンダが示した「100%子会社化」案に日産が強く反発していた。今回の協議を打ち切ることで、アメリカや中国のメーカーを中心にEV(電気自動車)や自動運転などの技術革新が劇的に進む中で、ホンダも日産も戦略の見直しが求められることになる。特に日産は今年度上半期の営業利益が9割減少する業績不振で、経営の立て直しが課題となっていて、内田社長の経営責任を問う声が高まっている。