自民党の総裁選挙は、高市経済安保担当大臣が来週にも出馬を表明することで、6人以上が立候補する乱戦模様となっている。高市氏は前回、安倍元総理の支援を受けて善戦しており、今回は「安倍路線の継承」を強く打ち出すことで、いわゆる保守票を取り込みたい考え。背景には保守路線の小林鷹之氏が存在感を高めていることで、改めて保守派の筆頭格であることをアピールしたい狙いがある。周辺は「女性票」を取り込みたい考えだが、上川氏と票を食い合う展開を警戒している。また、石破氏が先ほど麻生派を退会した岩屋元防衛大臣と会談して支持を固めるなど、各陣営とも動きを活発化させている。立候補する人が多いほど議員票が分散することになり、1回目の投票では党員票がより大きな影響を与える可能性が出てくる。そうなれば世論調査で人気の石破氏や小泉進次郎氏などが党員票を多く獲得し有利になる可能性がある。出馬予定者の1人は「票が割れるからいいことだ」と話していた。ただ乱立した分、決選投票にもつれ込む可能性が高く、議員票の比重が重くなるため読み切れない状況となりそう。