長野県上田市。市内で働く技能実習生は400人以上。地域経済を支えている。しかし、実習生の期間を終えた後、より高い収入を求めて東京などに移る人が相次いだ。在留資格を取って地域に残ってくれると期待していた地元にとっては予想外の出来事だった。賃金面での改善は限界がある中、地元の企業や自治会、行政などが知恵を絞って対策に乗り出した。この日集まったのは来日したばかりのベトナム人の実習生10人。地元の人がガイドになって文化・歴史などを紹介。地域に愛着を感じてもらうのが狙い。地元の食材を使った料理も味わった。さらに実習生たちの暮らしぶりをSNSで発信。母国の家族に向けて安心して働ける環境をアピールする。資格を取るために必要な日本語教育も新たに始めようとしている。市内の日本語教師は限られているため、周辺地域の人にも協力を依頼した。来月から対面とオンラインの両方で授業を開始する予定。取材をしたどの企業もどうしたら選んでくれるかという悩みを口にしていて、ドイツや台湾、韓国の方が人気があり日本は第1希望にならないのが現状だと話していた。一方で、取材した実習生たちは日本の良さとして、安全で安心して過ごせることや周りの人が良くしてくれることを挙げていた。