文部科学省のまとめによると、昨年度全国の小中学校で30日以上欠席した不登校の状態にある子どもは34万6482人で、前年度に比べると4万7000人余り増え、11年連続で増加して過去最多となった。10年前と比べますと小学生が5倍、中学生は2.2倍に増えている。このほか、高校生も3年連続で増加している。不登校の状況としては「学校生活に対してやる気が出ない」が最も多く、次いで「不安、抑うつ」、「生活リズムの不調」などとなっている。また、認知された「いじめの件数」は、小学校が58万件余り、中学校が12万件余り、高校が1万7000件余りなど合わせて73万2568件で過去最多になった。いじめによる自殺や不登校など「重大事態」と認定された件数も1306件と、こちらも過去最多となった。これについて文部科学省は、“学校側が組織的な対応ができず重大事態になった例もあり、早期の発見や対応を促していきたい”としている。また不登校やいじめの問題に詳しい専門家・上越教育大学・いじめ生徒指導研究センター・高橋知己センター長は“不登校の子どもが5万人近く増加したことは衝撃を持って受け止めている。不登校状態にある子どもの受け皿の確保や経済的支援が必要だ”と指摘している。