JR東日本は、運賃の支払いなどに使うSuicaの機能を拡充することになった。発表によるとJR東日本は、スマートフォンでの支払いなどに使うモバイルSuicaについて、再来年秋をめどに、コード決済や個人間送金の機能を新たに加えるほか、決済の上限額を今の2万円から引き上げる。そして2027年春をめどに、現在は首都圏と主に県ごとに分かれている利用可能エリアを統合し、例えば常磐線で東京の上野から仙台までといった使い方ができるようになる。また今後10年以内に、位置情報や顔認証技術を活用した改札を導入して、Suicaが使えない地方の駅でも利用可能にする計画。そして、現在はICカードやスマホでタッチする改札通過を将来的にはタッチなしで通過できるようにするという。会社は「ウォークスルー」と呼んでいる。スマホには位置情報の機能があり、その情報や顔認識技術を使い個人を特定して利用する際に運賃を徴収するもので、こちらも10年以内に実現したいとしている。Suicaの機能拡充のねらいは、収益の多角化。利用者のデータには様々な情報があり、それには価値がある。人口減少で鉄道収入の伸びが期待できない中、データを活用して新たなビジネスを育てるねらいがあると思われる。