中国軍は今日、台湾を包囲する形で軍事演習を実施した。空母「遼寧」を投入し、前回の演習から規模を拡大するなど中台間で軍事的な緊張が高まっている。中国の国営メディアは今回の軍事演習と見られる動画を公開し、演習について、「あらゆる条件を想定した全天候型でこれまでの演習よりもさらに実践的なものだ。訓練から実戦へと随時転換できる状況にある」と伝えた。演習は陸海空軍や核ミサイル部隊を所轄するロケット軍が参加して台湾を海と空の両面から取り囲む形で行われ、中国軍はさらに空母「遼寧」の艦隊も参加したと発表した。今年5月に行った演習のおよそ2倍の規模で台湾当局が設定した制限水域を超えるなど軍事的な圧力を強めている。中国軍は「国家主権と国家統一を守るための正当で必要な行動だ」と主張している。今回の演習は台湾の頼清徳総統が10日の演説で「一つの中国」の原則を認めない立場を強調したことへの対抗措置。頼総統は今日、中国軍の演習は地域の平和と安定を破壊するものだと非難し、国家の安全を守る自信と能力があると表明した。