中国国家統計局が製造業3200社を対象に調査した今月の製造業PMIは50.2だった。指数は、先月から0.5ポイント回復し、景気の良し悪しを判断する節目となる50を6か月ぶりに上回った。生産や新規の受注に持ち直しの動きが出ていることが主な要因で、不動産業の低迷を受けて、政府が住宅ローン規制緩和などの対策を相次いで打ち直したことなども景況感の改善に繋がったものとみられる。ただ、企業の規模別にすると大企業は51.6と節目を上回った一方、中規模企業は49.6、小規模な企業は48.6と規模の小さい企業の景況感は、引き続き50を下回っている。中国では、不動産市場の低迷などを背景に国内需要の停滞が続いている。中国のメーカーや物流企業などの業界団体は“需要不足は依然として顕著で注意が必要だ”とコメントし、先行きに懸念を示した。