中村獅童は歌舞伎で良い役に恵まれなかった当時、様々な作品のオーディションに挑戦。30歳のときに「ピンポン」の出演が決まり、その後の人生が激変するきっかけの作品となった。実は撮影の同時期、野田秀樹氏が手掛ける作品の出演が決まっていたが、中村勘三郎氏は映画の撮影を優先するべきと助言したという。中村獅童はこれまでに大病を患ってきたが、死に対する恐怖心はそれほどないと話す。歌舞伎の舞台に立つ前に神棚に向かって手を合わせ、諸先輩たちに思いを馳せることから、彼岸の存在を信じているからかもしれないという。中村は「役者たちの力で歌舞伎の魅力、日本の伝統をアピールしていきたい」などと語った。なお、映画「国宝」を観て、中村は「コレ、オレの話だ」と思ったという。
