アフガニスタンで灌漑を行い干ばつした土地を緑に戻す活動を行ってきた中村哲さんが銃撃される事件が発生してから5年となる。中村さんの取り組みは今では65万人の命と生活を支えるまでとなっていて、ペシャワール会や地元の人にその志は受け継がれている。針金で編んだ枠に大小の石を積んでいく蛇籠という作りが使われていて、志を受け継いだディダール・ムシュタクさんも丁寧に地元の人々に製法を伝えていく。ムシュタクさんは中村さんから事務作業よりも現場を優先するようにと言われたことも心に刻んでいるといい、魚を与えるのではなく魚を取る技術を学ばせるような人だったと振り返った。JICAがペシャワール会に呼びかけて作られたガイドラインでも地元の人々に耳を傾けることを重んじる様子が見られる。中村さんはサインを求められるとここには「一隅を照らす」と書き綴っていて、これは今いる場所で希望の灯りを灯すという意味となっている。ペシャワール会を引き継いだ村上優会長も「平和が戦争に勝る力があると証明するまでこの事業は続きます 中村さん見守っていてください」と話している。