きのう慶應義塾大学などの研究チームが、iPS細胞から作った細胞を移植した世界初となる臨床研究の結果を発表した。臨床研究に参加したのは、事故などで脊髄を損傷し、運動機能や感覚が完全にまひしていた患者4人。共同通信によると4人中2人で改善が見られ、1人は立った状態を維持できるようになった。またがん化などは発生しなかった。慶應義塾大学・中村雅也教授は「安全性が検証され、4人中2人で改善が見られたのは大きな一歩だ」とコメント。今回の研究は、怪我から時間がたっていない患者が対象だったが、今後は脊髄損傷後数か月以上たった慢性期の患者についても2027年度に臨床研究を始める予定。