中国では伝統的に男性側が結婚後の新居を準備するものとされ、女性の親も持ち家を結婚の条件にしているケースが多い。しかし今、大都市では結婚後に賃貸住宅に住む人が多くなっている。背景にあるのが不動産不況で、新築の住宅販売面積は下落傾向が鮮明になっている。広州で賃貸住宅を選択した夫婦によると住宅ローンの返済が無いこと、不況により住宅が高くなるという前提が崩れたことで購入のメリットがないことが挙げられた。中国の賃貸住宅の市場規模は10年で3倍に拡大し、日本円で60兆円規模とも言われている。投資会社も元商業施設を賃貸住宅に改装するなど新たなビジネスを手掛けている。拡大する賃貸市場に今後も多くの投資家が参入すると見られている。中国都市部の16~24歳の失業率は先月17.6%と前月より悪化。将来の不透明さから中間層を中心に賃貸にシフトする動きを見せている。専門家は「住宅価格の高騰や厳しい雇用情勢に加え、若者の晩婚化が進み住宅を買うのは後にしたいという思いが背景にある」などと分析している。