ことしの春闘では、大手企業を中心に満額などの回答が相次いで、賃上げ率は、33年ぶりに5%を超える高い水準となっている。非正規春闘はパートや派遣社員など、非正規で働く人が集まり、春闘の時期に合わせて賃上げを求めている。ことしは全国でおよそ3万人が参加して、107社に対して交渉を行っているが、これまでに半数近くに当たる48社からは賃上げの回答が得られていないという。また、賃上げの回答があった企業でも、平均すると3%から4%程度の賃上げにとどまっているという。働く人1人当たりの実質賃金がきょう発表され、3月分の速報値は、前の年の同じ月に比べて2.5%減少し、24か月連続のマイナスとなった。依然として、物価の上昇に賃金の伸びが追いついていない状況が続いている。専門家は、「賃上げが4月以降加速していくかが生活水準改善で重要な意味合いを持つ」などとした。