来年4月から、中学校で使われる教科書の検定結果がきょう、公表された。今回検定を受けた理科の教科書には、QRコードが入る箇所が記載されていた。読み込むと、一日の星の動きを様々な方角から見ることができる。こうしたQRコードの掲載は今回、大幅に増え、英語の1年生の教科書では、前回の検定から、約1.7倍増えた。検定制度のなかでは、QRコードに紐づけられた内容は、教材の位置づけで、教科書と同じ基準で検定はされないという。専門家は、QRコードに紐づけられた内容が、子どもにとって有益かどうかを判断する視点が教育委員会などには必要だなどとした。多様な家族や性の多様性などの記述が増加したのも今回の特徴だ。検定意見がつき修正した教科書の中には、男性同士のカップルを扱った絵本を紹介する記述を削除するなどして、検定に合格したものもある。今回の検定では、2点が合否が決定しない「未了」となる異例の事態となった。合格した教科書は、ことしの夏に、各地の教育委員会などが採択し、来年4月から使われる。