先週金曜日に農林水産省が発表した去年12月のスーパーなどへのコメの販売価格は前の年と比べると1.6倍に値上がりしている。ただコメ農家に話を聞くと、生産量は大きく変わっていないのになぜ値段が上がり続けるのか分からないと首をかしげる事態になっている。農水省も生産量自体は増えているとみているが、実際に市場に出回っている量を見ると約21万トン、茶碗32億杯分ほどのコメが消えたという。市場関係者によると一部の卸売業者や生産者などがコメの値上がりを受けてより高く売れるタイミングまでコメを余分にストック。そのため市場に出回る量が減り、引き続き高値になっていると見られている。そこで農水省は政府が保存している備蓄米を販売できる制度を整えると発表。備蓄米をJAなどに売り渡すことで流通量が増え、コメの市場価格が落ち着けば高く売れなくなるため余分にストックしていたコメを手放すのではないかという狙いがあるという。スーパーの店長も備蓄米販売の方針を歓迎している。農水省は集荷業者や卸売業者の在庫状況を調べるなどして消えたコメの行方についても調査するとしている。
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