京都大学などのグループが、世界初となる木造の人工衛星を完成させた。水野倫之解説委員が「今は京大で研究を続ける宇宙飛行士・土井隆雄さんらのグループが、住宅メーカーとともに4年がかりで完成させた。宇宙は200度の温度差や強い放射線も飛び交う過酷な環境で、これに耐えられるよう構造部分はアルミニウムなどの金属で作られてきた。使い終わった後、宇宙のゴミとならないよう大気圏に突入させて燃やして処分するのが原則だが、酸化アルミニウムなどが燃え残る。グループによると今の衛星の数なら影響はないが、将来アルミが大気中に大量に蓄積すると太陽の光を反射して地球に届くエネルギーのバランスが崩れ、異常気象につながる可能性が指摘されている。地球環境を守り、宇宙を持続的に利用するためにも木造衛星が有効。今回半年程度宇宙で運用して温度差による伸び縮み、放射線などで内部にどんな影響があるのかを調べるという」とスタジオで述べた。