阪神淡路大震災からあさって、17日で30年。“あの日の教訓を考える”、2日目のテーマは「記録」。ボランティア団体「よろず相談室」の元代表・牧秀一さん。地震の激しい揺れでも神戸市東灘区の自宅は倒壊を免れ、避難所を訪れて被災者の悩みに耳を傾けるボランティアを始めた。翌年には誰でも立ち寄れる談話室のような「よろず相談室」を立ち上げ、被災者がつながれる場所に発展させた。被災者が避難所から仮設住宅や復興住宅に移り孤独に陥ったときも寄り添い続けた牧さん。困りごとを聞き取ってきた活動記録は様々な被災経験をした1人1人がその後必死に生きてきた証し。牧さんは30年を前にこれらの記録を震災の教訓を後世に残す施設「人と防災未来センター」に託すことにした。活動の中で震災のケガの後遺症に苦しむ震災障害者とも向き合った。多くの犠牲者の陰で苦しみを周りに話せなかった震災障害者について、記録も参考に国レベルでの支援につながることを期待している。よろず相談室の歩みが被災者への寄り添い方を問いかけ続ける。
住所: 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2