トマトを栽培する山梨・北杜市のアグリマインドは2ヘクタールのハウスで年間約1200tを出荷しているが、その収穫量は一般的なハウス栽培に比べると6〜7倍。成果を挙げる秘けつが「スマート農業」の力。農園はセンサーで温度や湿度などを生育に最適な数値に制御して栽培効率を高め、収穫量の増加に成功。悩みだった人員配置は作業報告を手書きからデータ入力に切り替えたことで効率が改善し、スタッフは10年間で100人から50人に半減。AIの力も活用しAIが栽培や人員の最適値を自動で設定する実証実験にも取り組んでいる。AIを活用した農業は山梨特産のブドウ栽培でも盛んになっている。山梨大学などが開発を進めるスマートグラスは、AIが検出した不要な粒がディスプレーに表示される。本来ベテラン農家の技術が必要となる不要な実を摘み取る摘粒作業が誰でもできる。山梨大学は自動で摘粒を行うロボット開発も進め、実用化を目指す。