少子化や車離れで自動車教習所のマーケットは縮小傾向。自動車教習所の卒業生はピーク時の261万人から現在は4割以上減少し、教習所の数も約17%減っている。逆風の中で大胆な戦略を打ち出している教習所が福岡県にある。社会問題の解決まで視野に入れた取り組みを取材した。
福岡県大野城市のミナミホールディングスが運営する南福岡自動車学校。入校者数は九州エリアでトップ。アロマが焚かれた入口の先には、明るく開放的な受付にカフェのような待合スペース。教習終わりの教官と教習生の様子をみると、雑談・談笑しながら帰って来る。教習を体験してみると、褒めて指導するのがモットー。15年ほど前までは20年連続で売り上げが減少し、経営は右肩下がりだった。2011年に事業を継いだのが、創業者の孫の江上喜朗社長。まず取り組んだのが、オリジナルイメージキャラクター「かめライダー」。学校や交差点で交通安全運動を行い、親しみやすいイメージを浸透させていった。面白みのない学科教材の改革にも着手。作成した標識を覚えるための動画は、ユーモアたっぷりで記憶に残りやすいと好評で、全国100を超える教習所に採用され、新たな収益源に育っている。
イメージ向上戦略は成功したものの、教習所が直面する課題は山積み。そのひとつが指導教官の不足だった。自動運転システムを手掛けるスタートアップ・ティアフォーとともに、8年かけてAI教習システムを開発。屋根の上のセンサーで位置情報を把握し、車内カメラではドライバーの視線を検知している。助手席に教官が乗ることなく、AIが運転内容を分析し指導してくれる。AIには検定で審査される70を超える項目が組み込まれており、客観的に評価していく。コースを走った後は振り返りで、100点満点で採点される。映像とデータで何が悪かったのかを確認。ミナミホールディングス・江上喜朗社長は、全国の教習所全てで使われる状態を目指すとしている。現在、18の教習所が導入し、ペーパードライバー研修などに活用されている。国の規制改革推進会議では、導入拡大に向けた規制緩和が検討されており、さらなる普及が期待される。
現在ミナミホールディングスでは8つの事業を展開。その中のひとつが、物流業界向けの外国人ドライバーの育成・斡旋事業。8年前、日本流の運転技術を教えるために、カンボジアに自動車学校を開校。卒業生は来日して福岡県の教習所で検定を受けた上で、日本の免許を取得。彼らをドライバー不足に悩む運送会社に斡旋する事業。熊本県宇城市にある運送会社アップラインでは、ドライバー不足に悩んでいる。カンボジア出身の運転手は、ミナミホールディングスが運営する教習所で免許を取得し、ここで働いて4か月になる。この会社では2名の外国人ドライバーが就業中。田中一成社長も手応えを感じている。自動運転が普及すれば免許自体取る必要がなくなる時代が来るかもしれないが、ミナミホールディングス・江上喜朗社長は「自動運転車を監視するオペレーターの安全教育など、そういう役割にシフトするのは1つの生きる道」などと語った。
福岡県大野城市のミナミホールディングスが運営する南福岡自動車学校。入校者数は九州エリアでトップ。アロマが焚かれた入口の先には、明るく開放的な受付にカフェのような待合スペース。教習終わりの教官と教習生の様子をみると、雑談・談笑しながら帰って来る。教習を体験してみると、褒めて指導するのがモットー。15年ほど前までは20年連続で売り上げが減少し、経営は右肩下がりだった。2011年に事業を継いだのが、創業者の孫の江上喜朗社長。まず取り組んだのが、オリジナルイメージキャラクター「かめライダー」。学校や交差点で交通安全運動を行い、親しみやすいイメージを浸透させていった。面白みのない学科教材の改革にも着手。作成した標識を覚えるための動画は、ユーモアたっぷりで記憶に残りやすいと好評で、全国100を超える教習所に採用され、新たな収益源に育っている。
イメージ向上戦略は成功したものの、教習所が直面する課題は山積み。そのひとつが指導教官の不足だった。自動運転システムを手掛けるスタートアップ・ティアフォーとともに、8年かけてAI教習システムを開発。屋根の上のセンサーで位置情報を把握し、車内カメラではドライバーの視線を検知している。助手席に教官が乗ることなく、AIが運転内容を分析し指導してくれる。AIには検定で審査される70を超える項目が組み込まれており、客観的に評価していく。コースを走った後は振り返りで、100点満点で採点される。映像とデータで何が悪かったのかを確認。ミナミホールディングス・江上喜朗社長は、全国の教習所全てで使われる状態を目指すとしている。現在、18の教習所が導入し、ペーパードライバー研修などに活用されている。国の規制改革推進会議では、導入拡大に向けた規制緩和が検討されており、さらなる普及が期待される。
現在ミナミホールディングスでは8つの事業を展開。その中のひとつが、物流業界向けの外国人ドライバーの育成・斡旋事業。8年前、日本流の運転技術を教えるために、カンボジアに自動車学校を開校。卒業生は来日して福岡県の教習所で検定を受けた上で、日本の免許を取得。彼らをドライバー不足に悩む運送会社に斡旋する事業。熊本県宇城市にある運送会社アップラインでは、ドライバー不足に悩んでいる。カンボジア出身の運転手は、ミナミホールディングスが運営する教習所で免許を取得し、ここで働いて4か月になる。この会社では2名の外国人ドライバーが就業中。田中一成社長も手応えを感じている。自動運転が普及すれば免許自体取る必要がなくなる時代が来るかもしれないが、ミナミホールディングス・江上喜朗社長は「自動運転車を監視するオペレーターの安全教育など、そういう役割にシフトするのは1つの生きる道」などと語った。
