第二の手記を読む。東北の中学校に入学し親戚の家に預けられた葉蔵は、ここでも道化を演じ続ける。体操の授業で鉄棒をワザと失敗してみせたところ、同じクラスの下に見ていた竹一に「ワザ。ワザ」と見透かされたように言われてしまう。焦った葉蔵は竹一に手なづけようとするが、その際に「お前は、きっと、女に惚れられるよ」と予言めいた言葉をかけられる。葉蔵は竹一との親交をきっかけに、絵を描くことに目覚めていく。東京の学校に進学し葉蔵は、絵の塾で出会った堀木正雄から酒・たばこ・女遊び・政治活動を教わり、やがて学校に行かなくなる。津田は竹一に見透かされたのはドキッとした、これだけ書く心理描写に怖くなってきたと話した。文学の円では別の自分の人格を見られたときに死にたくなることはよくあるといった声があがった。吉原はコントをするとき親に見せるのが1番恥ずかしいと話した。