能登半島地震から1年を迎えたが、被災地では人口流出問題が課題となっている。輪島市に住む山崎さん一家は今も輪島市に済んでいるものの、住宅にはひび割れなどが残っていて、普段は仮設住宅に済んでいるものの元日は実家で過ごしたいとの考えで戻ってきた。生活を一変させた能登半島地震による死者は災害関連死を含め504人、住宅は約15万棟が被害を受けた。年内には戻れると考えていた山崎さんだが、9月に大雨被害が発生したことでさらに被害が深刻化し、仮設住宅も浸水被害を受けた。仮設住宅さえも消毒のために退去する形となり山崎さん一家は残された自宅へと戻ることとなり、懐かしい、言葉で表せませんと振り返った。公費解体は4割手完了しているが、多くの人は自宅の再建には踏み出せずにいる。7割の建物が半壊以上と判定され、大雨でも一時孤立していた輪島市の南志見地区で暮らす浜田さんは川のあった場所に家がある、破壊的で終わりなどと嘆いていた。年が明けると瓦礫は撤去され川も整備されたものの、浜田さんは「みんな戻りたいという気持ちは持っとるやろうけど もはやここを諦めて金沢とか行った人もいる」と現状を話していた。能登の6市町では6000人もの人口が減少してしまったとされる。その一方で南志見地区の奥田和也さんは人のにぎわいを取り戻すために経営者を招いて復興案を考えてもらうバスツアーを行っている。石川県で営業を行う人の中にも現状に驚く声は聞かれ、自分たちの問題として捉えるべきなのかなと思うといった声も聞かれた。奥田さんは能登が衰退するのは心苦しいので絶対諦めたくない、チャンスに変えて前向きに動き出す1年にしないといけない、能登の人は強いと復興への思いを話していた。