日銀が発表した先月の企業物価指数の速報値は2020年の平均を100とした水準で123.1となり、去年の同じ月と比べて3.0%上昇した。伸び率は2.9%だった前の月より拡大し、3%台となるのは去年8月以来。上昇の主な要因として政府による電気料金やガス料金に対する補助金がいったん終了したことや、コメや豚肉など農林水産物の値上がりを挙げている。また円ベースで見た輸入物価指数は去年の同じ月と比べて10.8%上昇し、記録的な円安などを背景に伸び率は高い水準が続いている。企業の間では原材料費や人件費の増加分を販売価格に転嫁する動きが広がっていて、今後、消費者向けの物価にどう影響が出てくるのか注目される。