福音館書店の月刊誌「母の友」は1953年に創刊され、子育てや暮らしの情報のほかに童話も掲載され、「ぐりとぐら」などの人気絵本も生まれたが、おととい発売の3月号をもって休刊となる。きのう都内の書店では、伊藤康編集長と雑誌で企画を担当する歌人の東直子さんによる対談の催しが開かれた。創刊の経緯について伊藤編集長は「(戦争を経験して兄弟を亡くした初代編集長が)創刊時、1953年に生きるということを皆さんとともに考えたいと思い、この雑誌をつくったといつも言っていた」と述べた。子どもたちから出た何気ないことばを家族から募集する“こどものひろば”という企画の選者を務めた東さんは「(子どもには)いろんなものが生き生き見えている。近くにいる大人が(ことばを)つかまえて届けてくれるのはありがたい場所だった」と述べた。