撮影3日目。雨の日曜日。若い人が大勢、アパートの直ぐ側にある造船所の跡地へ集まった。最近、工場の跡地を生かしたアートイベントでの町おこしが盛ん。時代とともに変わっていく地域を、アパートは変わらずに見続けてきた。午前中、2階の1室になにやら人が集まっている。管理人さんと居たのは来月この部屋に入居するという男性。60のときに脳卒中になったという男性、後遺症で左半身に麻痺があり、入居の準備をみんなで手伝っていた。お昼、みんなで料理をし始めた。時折、焼きそばパーティを開いているという。しかしそこにはいつもの男性はいなかった。きょうは体調が優れず、ゆっくり家に居たかったという。管理人さんは男性の部屋に焼きそばを持っていってあげた。部屋で亡くなってしまう住人もいるため、機会があればなるべく訪れるようにしているとのこと。