中国を訪れている日中経済協会の訪問団はきのう、中国政府で経済政策などを統括する何立峰副首相と会談した。中国の何副首相は、アメリカのトランプ政権を念頭に「一部で保護主義や一国主義が台頭する中、今回の来訪は中国と日本のみならず、世界の経済や貿易の交流を促進する大きな効果がある」と述べた。これに対し、経団連の十倉会長は「自由で公正な貿易や投資を通じて発展を遂げてきた日本と中国は、国際ルールを率先して順守し、国際秩序の維持強化に貢献していくことが肝要だ」と応じた。訪問団によると、会談では日本側から、日本産水産物の早期の輸入再開やレアアースの輸出規制の緩和、それに日本人の安全確保などを求めたという。十倉会長は「安心安全で透明で予見可能性の高いビジネス環境をお願いしますと、貿易管理は真に安全保障上やむをえないものに限ってやりましょうとお願いした」と述べた。