先月29日、厚労省で会見を開いた難病患者の家族ら。そのうちの1人の女性は、長男が国の指定難病・先天性魚鱗癬を患っていて、日常的にOTC類似薬を使用。OTC類似薬とは、市販薬と成分や効能がほぼ同じで、購入時に原則医師の処方箋が必要となる薬。現在は保険適用され、自己負担は1~3割だが、増大する医療費を抑えるため政府が保険適用のあり方を見直す議論を進めている。もし全額自己負担となると、長男の薬代は年間約3万円から約82万円へと跳ね上がり大きな影響が出るという。そこで、仮に保険適用外となった場合どのような影響があるのかを政府に訴えるため、女性らは患者ら約5700人に調査を実施。その結果、「薬が用意できず症状が悪化する」が6割に上った。政府は、慢性疾患や低所得の人などに配慮した見直しを行うとしているが、配慮という表現ではまだ不安があると話す。政府は年末までに一定の結論を出す方針。
