有形文化財・清水寺や無形文化財・手すき和紙技術、民俗文化財・青森のねぶたなど、日本には世界へ誇る様々な文化財が数多く存在。しかし街のシンボルとして当たり前にあった歴史ある建物が、災害などによって突然見られなくなる可能性もある。今年の元日に発生した能登半島地震でも、重要文化財・上時国家住宅などに甚大な被害があった。建造物の倒壊などで被害を受けた文化財は、10府県で426件にも上った。そんな中、能登半島地震で回廊が倒壊するなどの被害に見舞われた石川県輪島市の總持寺祖院は9日、国の重要文化財に指定された。被災地で復興のシンボルになると期待されている。その一方で災害以外にも文化財が抱える深刻な問題があった。文化財には国宝、重要文化財、登録有形文化財などがあるが、実は近年、登録有形文化財がどんどん消えているという。国民の財産である文化財を残していくにはどうしたらいいのか。そのヒントを探すべく山口県光市へ。そこには長年放置され老朽化した文化財があった。電車と車で4時間以上をかけ、文化財の保存活動を続ける理由とは。