随意契約の備蓄米の店頭販売が各地で始まる中、この流れを安定的に続けるカギと言われているのが「精米」。備蓄米を調達した小売業者と精米の余力があるコメの卸売業者をどのようにつないでいくかが課題になっている。随意契約の備蓄米は国が委託する民間の保管倉庫から玄米の状態で小売業者に引き渡される。多くの場合、コメは流通の段階で精米されて消費者の元に届きますが、小売業者は精米設備を持たないケースが多く、代わって作業を担う卸売業者の対応が焦点となってい。コメの卸売業者でつくる全国米穀販売事業共済協同組合は、5月30日から6月3日にかけて加盟する139の事業者を対象に備蓄米を精米する余力があるか調査し、その結果を公表。「余力がない」と回答した事業者はその理由として「人手不足」のほか、「随意契約の備蓄米の精米をすでに受注しているため」などと答えている。一方、1日の精米余力が10トン以上あるとした事業者もあった。中には清掃時間などを精米作業の時間にあてて余力を確保しているとするところもある。調査した団体はこの結果をホームページで公表していて、「精米の委託先が見つからない小売業者に余力のある事業者を見つけてもらい、迅速な連携につなげたい」としている。