大企業の集中回答日を迎え、大企業から満額回答や組合の要求額を上回る賃上げが相次いだ。トヨタ自動車は4年連続の満額回答で、最大で月2万8440円の賃上げと過去最高の水準となった。日本製鉄は組合の要求を上回る月額3万5000円と過去最高の回答をし、日立製作所なども満額回答で去年を上回る賃上げとなった。大幅な賃上げを決めた理由の1つに長引く物価高があり、実質賃金は物価の上昇に追いつかない状況が続いていた。また、日本は30年賃金が上がっておらず、人材確保のために賃上げが欠かせない。一方で、中小企業の賃上げ交渉はこのあと本格化し、中小企業や非正規雇用の労働者にまで賃上げの動きを広げられるかが焦点となる。