北海道江別市で大正11年に創業した老舗のお菓子屋さんが閉店した。地元で愛されて1世紀、別れを惜しむ多くのお客さんが訪れ甘い思い出に浸った1日を密着取材した。江別の住宅街、線路沿いに一軒の洋菓子店がある。「ジェイスイーツたしろ屋」。看板商品は「もんよう」。しっとり生地にバタークリームとあんを挟んだ洋風のどら焼きは2009年の全国菓子大博覧会で大賞を受賞したロングセラー商品。創業は大正11年、田代順一さんの祖父が和菓子店を開いた。半熟プリンは東京のデパートでも販売されるヒット商品になった。1世紀にわたってみんなに幸せをくれた町のお菓子屋さん。おいしさと思い出を残し、静かにその歴史を終えた。