米国の大手鉄鋼メーカー、USスチールの買収計画を進める日本製鉄は、アドバイザーとしてトランプ政権で国務長官を務めたポンペイオ氏を雇ったと、米国メディア・ブルームバーグが伝えた。日本製鉄による買収計画は今年4月にUSスチールの株主総会で承認された一方、鉄鋼業界の労働組合、USW(全米鉄鋼労働組合)が計画に一貫して反対している。さらにバイデン大統領も買収計画に否定的な見解を示している。この買収計画をめぐっては、トランプ前大統領も大統領に再び就任した場合、買収を認めない考えを明らかにしている。ポンペイオ氏は、このほど開かれた共和党の全国党大会でも演説を行っており、トランプ氏に近い存在として知られている。このためトランプ氏が政権を奪還した場合に備えた動きではないかという見方も出ている。