国土交通省は全国の自治体に下水道管の特別調査を要請し、今日その結果を公表した。千葉県佐倉市臼井田の下水道管では破損程度が重度とされる直径5cmの穴が見つかった。穴を通じて管の中に地下水が流れ込んでいた。佐倉市では別の水道管でも腐食が見つかり、いずれも54年前に敷設したものだという。国土交通省は八潮市の道路陥没を受けて下水道管の全国特別重点調査を各自治体に要請し、この内優先的に調査した場所の結果を専門家による委員会に報告した。重度の腐食や破損が確認されるとして、原則1年以内の速やかな対策が必要とされる緊急度Iと判定された下水道管は35都道府県で約72kmにのぼり、関東では約20kmに及ぶ。八潮市で道路陥没が起き、「緊急度I」の下水道管が4.4kmあまりあった埼玉県の大野知事は、費用は自治体の意見を聞き国費の充当も含め費用負担の仕組みを検討することが不可欠だと話した。日本コンクリート防食協会の三品文雄会長は、全国的な下水道管の状況がより鮮明になった。管が大きく下水が流れる両が多い場所では補修が難しい、今後の技術開発に期待したいとしたうえでネックになるのはお金で、かけなきゃ直せないがその分水道料金を値上げせざるを得ないと話した。