自民党は公明党との連立政権の維持を目指し、首相指名選挙で石破首相が指名されるよう水面下で野党側と調整を進めている。衆議院選挙で自民公明両党は選挙前の勢力から62議席以上減らし獲得議席が過半数を下回った。石破首相は続投して連立政権を維持していく考えを示した。自民党は直ちに連立政権の枠組みを広げることは検討せず、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指す方針。また特別国会の日程をめぐり外交日程などを踏まえ来月中旬までに召集する案を公明党に示していて、野党側と調整がつくかも見極めながら判断することにしている。これに対し選挙前から50議席を増やした立憲民主党は、野党第1党として首相指名選挙でほかの野党に野田代表に投票するよう協力を求める方針。一方選挙前の4倍となる28議席を獲得した国民民主党は、玉木代表が首相指名選挙の対応をめぐり自民党から幹事長レベルで接触を受けていると明らかにした。玉木代表は党が政策実現などにつながると判断した場合は指名選挙でほかの党の党首に投票することもありうるとしている。衆議院選挙の結果を受けて、首相指名選挙での多数派を形成しようとする与野党の動きが活発になっている。