衆議院選挙。過半数割れした自公政権に力で押し切る選択肢はない。自民党本部で石破茂総理大臣は「議席を大きく伸ばした党がある。それぞれの党の主張に対して寄せられた国民の理解、共感を謙虚に受け止め取り入れるべきは取り入れる事に躊躇があってはならない」と述べた。石破首相が政権を継続できたとしても多数派工作がうまくいかなかった場合、自公両党は少数与党となる。衆議院で過半数に満たない少数与党の内閣は野党の協力なしに法案を通せない。政権基盤が弱く、高まるのは短命内閣で終わる可能性。1994年4月に発足した羽田内閣。党首だった新生党だけでは衆議院で過半数に満たなかったため公明党、民社党、社民連、社会党、日本新党、新党さきがけ、民主改革連合による7党1会派の連立政権だった。総理に指名された直後、小沢一郎氏らの策略に猛反発した社会党が離脱。野党だった自民党から不信任案が出され、社会党も賛成に回ったことから羽田内閣は総辞職に追い込まれる。戦後2番目に短い64日の短命内閣だった。その後自社さ政権が誕生、いまの自公政権へつながっていく。