きょう午後の債券市場で、長期金利の代表的な指標である10年物国債の利回りが1.025%をつけた。2012年4月以来約12年ぶりの高い水準だ。日本銀行がきょう開いた国際会議で、内田副総裁は「デフレとゼロ金利制約との戦いの終えんは視野に入った」と話したうえで、「今回こそはこれまでと違う」と強調した。市場ではこうした発言などを受け、金融政策の正常化を早めるのではないかとの観測が広がり、国債を売る動きが広がった。長期金利の上昇は、金融機関の定期預金の金利が上がる可能性がある一方、住宅ローンの固定金利に連動して、家計負担につながる。