「金融市場が不安定な状況で利上げはない」という内田副総裁の発言に市場は大きく反応した。きょうの東京株式市場は朝方は幅広い銘柄に売り注文が膨らみ、日経平均株価は一時900円以上値下がりした。しかし午前10時半過ぎ、日銀の内田副総裁の公演での発言内容が伝わると当面緩和的な金融環境が続き、追加の利上げには慎重との見方が広がり、株価は急速に上昇し、一時1100円以上値上がりした。また東京外国為替市場では円安ドル高が進み。朝方1ドル144円台で取引されていた円相場は一時1ドル147円台まで2円以上値下がりした。市場関係者からは株価の乱高下を踏まえ、日銀の追加の利上げに対する慎重な姿勢が鮮明になったことで市場の警戒感が和らぎ株価の上昇につながっているという声も聞かれた。引き続き日米の金融政策の行方が焦点となる。