今回の青森県での地震でもSNSなどを中心に悪質な情報が拡散されている。今年は東北や北海道でクマの出没が相次いでいるが、「クマは地震を予知して冬眠できなかった」などクマと地震が起きたことを結びつけた投稿もある。これに対しクマの生態に詳しい岩手大学・山内准教授は「一時的に目を覚ます可能性は否定できないが、地震によってクマが暴れ出す・冬眠できないというデータや根拠はない」としている。こうしたデマや根拠不明の状況拡散については政府も注意を呼びかけた。過去には悪質なウソを投稿したことで警察に立件される事案も出た。防災心理学が専門の木村玲欧教授は「災害時デマは必ず起きる」と警鐘を鳴らしている。国の研究機関の分析によると能登半島地震ではXで救助を求める投稿の少なくとも1割がデマだった。木村教授はSNSでの閲覧数を稼ぐことが収益に結びつく利益目的で複製・拡散されてかなりの数のデマが広がったとしている。そこで私たちはデマに対する免疫を獲得することが大切だという。木村教授は災害時にはデマが発生することを知っておくこと、真偽が分からない情報は強い意思を持って拡散しないことが大切だと言っていた、などと伝えた。
