関夢郁さん(35)は脳挫傷になってから1年後に「刺繍屋GroFeLure」を立ち上げた。独学で専用ミシンやデザインソフトを覚え、刺繍をあしらった衣類やワッペンなどを制作している。刺繍を始めたきっかけはリハビリ。医師から手を動かすことを勧められ、イベント運営の仕事に携わる夫・洋俊さんが提案した。たまたまイベント会場にミシンが展示されていた。刺繍だけで生活するのは難しいため、様々なデザインも手がけている。開業への不安もあったが地元のつながりが支えになっている。記憶の一部こそ戻らなかったが、他に後遺症もなかったことから、弟・和弥さんは姉をダンスに誘った。ケガの前はお互いに切磋琢磨してきた。夢郁さんは地元の子どもたちがダンスイベントで踊る衣装を手がけることにした。睡眠時間は3~4時間ほどしかないが、後悔したくない気持ちが強いという。デザインを入力すれば大量生産できるコンピューターミシンが主流となる中、夢郁さんは唯一無二の作品を生み出せる昔ながらの横振り刺繍の技術を磨いている。
住所: 青森県上北郡六戸町犬落瀬明土60-4
URL: https://www.grofelure.com/
URL: https://www.grofelure.com/