群馬県下仁田町で活動する全盲の彫刻家の三輪途道さん57歳は、自宅の隣にあるアトリエで家族や仲間の助けも借りながら作業を続けている。三輪さんは30年程前に彫刻家としてデビューし、人生が一変したのは30代後半の時だった。徐々に視力が低下する網膜色素変性症を患い、約4年前に全盲となったが、製作への意欲は衰えず寧ろ高まっていったという。視力が低下してからは制作方法を工夫しながら作業しており、その1つが作品を置く台座。ぎりぎりまで小さくすることで作品と見えない自分との距離感を的確に取ることが出来る。見えない今だからこそ表現出来ることもあり、それまでは作品の命と考えていた目を敢えて作らなくすることで沈黙を表現している。
見えなくなったからこそ出来る独自の表現として、群馬県の上毛かるたを触って遊べるようにした。このカルタは三輪さんが粘土で制作し、「ねぎとこんにゃく下仁田名産」の札には大きくねぎの形が浮かび上がっている。表面の凹凸に触れることで視覚障害者も絵札を特定することが出来るようにしている。完成したカルタはこの秋に中之条町で展示され、目を瞑ったりアイマスクをした人たちが体験していた。誰もが芸術を楽しめる社会を実現させるために、三輪さんは人材の育成に取り組んでおり、障害者が美術館を訪問時にアテンドする人を増やそうと、三輪さんが代表を務める団体と群馬大学が文化庁から委託を受けて進めている国の事業。アテンドに必要な知識を学んでもらい、来年度以降には群馬大学で講座を開設することを目指している。
見えなくなったからこそ出来る独自の表現として、群馬県の上毛かるたを触って遊べるようにした。このカルタは三輪さんが粘土で制作し、「ねぎとこんにゃく下仁田名産」の札には大きくねぎの形が浮かび上がっている。表面の凹凸に触れることで視覚障害者も絵札を特定することが出来るようにしている。完成したカルタはこの秋に中之条町で展示され、目を瞑ったりアイマスクをした人たちが体験していた。誰もが芸術を楽しめる社会を実現させるために、三輪さんは人材の育成に取り組んでおり、障害者が美術館を訪問時にアテンドする人を増やそうと、三輪さんが代表を務める団体と群馬大学が文化庁から委託を受けて進めている国の事業。アテンドに必要な知識を学んでもらい、来年度以降には群馬大学で講座を開設することを目指している。